ジョルジオ アルマーニ 2011年 秋冬 ウィメンズウェア

「Boudoir」と題されたこのコレクションでは、女性の身体との直接的な対話が展開されますが、それを表現しているのが、一目でアルマーニと分かる輪郭のはっきりしたシルエットです。パンツは足首にかけて緩やかに広がり、洗練されたディテールを特徴づける折り返しが施されています。一方、ロングスカートは、内部のワイヤー構造によって補強されたバンド状のデザインが特徴で、支えと動きの両方を担う建築的な要素として存在感を放っています。タイトフィットなジャケットとワイドなオーバーコートによってコレクション全体に均衡がもたらされ、マラボーファーがあしらわれることで、ゴージャスでソフトな質感が加えられています。

クラシックな量感が、上質で流れるような生地の選択によって新しい柔らかさを獲得しています。ライトシルク、厚手のレース、エンボス加工を施したビスコース素材が、きめ細かく加工されたレザーと組み合わされ、触覚的にも視覚的にも洗練されたレイヤリングを生み出しています。このコレクションは夢幻的なイメージに根ざし、親密な感情や服を着るという自分だけのリチュアルについて深く見つめ直すことを目指しています。

さまざまなパウダリーなシェードで表現されているピンクが、基調色として際立っています。ブラックとベージュの差し色、そして美意識をさらに豊かにするエスニックなプリントがこれを調和させ、全体のストーリーに文化的かつ形式的な緊張感を添えています。