ジョルジオ アルマーニ 1992年 秋冬 ウィメンズウェア

このコレクションは、マスキュリンなコードとフェミニンな感性との対話を深め、対立によって主張されるのではなく、節度、知性、洗練をもって再解釈されたマスキュリンな装いの語彙から構築されるセンシュアリティ（官能的な魅力）を探っています。その結果、厳格さと柔らかさ、建築物のような構造と流れるような動きとの鋭い対比に根ざした力強く洗練された美学が生まれ、それがシルエットとカラーの両方で表現されています。

薄手でありながら構築的なデザインのジャケットが、正確な仕立てで身体を包み込み、動きと粋な雰囲気を醸し出すスリムなパンツやバイアスカットのスカートと組み合わされています。コートは特に重要な役割を担い、長く、包み込むようなデザインで、意図的に誇張されたプロポーションを湛え、グラフィックな明快さと本質的なラインで再解釈されたツインセットを添えています。これは、自然体で軽やかに日常を送る、意識の高い女性のためにデザインされたアーバンワードローブです。

イブニングウェアでは、タキシードがアンドロジニーについての考察の焦点となっています。ブラックとホワイトで表現され、シルクまたはレースといった、その誘惑的な曖昧さを高める素材で仕立てられています。ウエストコート、ボウタイ、カフスといったクラシックなディテールは、拡大され、位置がずらされ、装飾が施されています。ウエストコートはジュエリーになり、ボウタイは大ぶりになり、刺繍で華やかさが増す一方、カフスはプリーツが施されてドラマチックささえ感じさせるものになっています。このコレクションでは、フェミニンさは明確に主張されるのではなく、ほのめかされるにとどまります。それは、極めて精緻な視覚的表現のルールと一貫したスタイルから浮かび上がってきます。