ジョルジオ アルマーニ 2004年 春夏 ウィメンズウェア

このコレクションは、ヴィンテージの美学に現代的なディテールを融合させ、1920年代に着想を得た海辺の雰囲気を呼び起こしています。マスキュリンな特徴を際立たせたフィット感のあるロングジャケットと、よりフェミニンな身体に沿ったローカットのショートジャケットが交互に登場し、ショートの方は多くの場合、細身のパンツやショートパンツと組み合わされています。ガーメントには、ルーズなストレートパンツ、ショートトップス、カーディガン、フリル付きのドレスがあり、汎用性が高くダイナミックなワードローブを構築しています。

際立った存在感を放っているのがスイムウェア。ひらひらと揺れるシュラグが添えられ、コレクションに軽やかさと動きを加えています。グラフィックプリントが圧倒的で、ストライプのテーマがさまざまな視覚的解釈で表現されています。ガーメントは、動物をモチーフにした光沢のある刺繍や、タツノオトシゴ、ヒトデ、錨を描いたマリンブローチで装飾されています。また、ノット、ロープ、スナップフック、フロッグなどのディテールも施され、航海からインスピレーションを得たデザインを際立たせています。

生地は軽さと機能性を基準に選定され、コーティングやフォイル加工を施したテクニカル素材を使うことで、透明感やまるで液体のような質感を実現しています。その結果、アンサンブルは上質で洗練されたものとなり、そこには、実用的な側面と、海と結びつく象徴性豊かな示唆に富む美意識とが融合しています。