ジョルジオ アルマーニ 1998年 春夏 ウィメンズウェア

このコレクションは、誇示や派手な演出とは対極にあるものとして理解されている「気楽さ」についての考察として発表されました。ワードローブは、エレガントでありながら控えめなラインを際立たせる、前を開けたまま着用するフィットしたロングジャケット。これにワイドで流れるようなパンツを組み合わせることで、動きに軽さと流動性をもたらしています。

マットなシャンタン、イリデッセントの糸が織り込まれたデヴォレシルク、まるで液体のように見える生地といった素材が、身体を優しく自然に包み込みます。主にイブニングウェアに集中して施されている刺繍は、表面を覆い尽くすことで質感を変え、コレクション全体を特徴づける、すっきりとした直線的なフォルムにプレシャス感漂う魅力を添えています。

この軽やかさと上質なディテールの組み合わせが、主張し過ぎないエレガンスの概念を表現しています。そこには計算された自然さが染み込み、あらゆる要素が洗練された、控えめな上品さの雰囲気を作り出すことに貢献しています。